平常時でも、避難所でも適度な運動を!
 ◎ 避難生活とエコノミークラス症候群
 今の時期、寒さの続く避難所生活では、暖をとるために毛布にくるまったまま動けずにいたり、1人に与えられるスペースが限られていたり、運動不足になりやすい環境です。
心臓よりも低い位置に長時間、脚がいかれていると下肢の血流が悪くなり、血栓ができやすくなります。
血のかたまりが肺の血管を詰まらせることで、エコノミークラス症候群が起きます。
エコノミークラス症候群を予防するには、『血栓をつくらない』ことが大事です。
 ◎ 予防対策
■ 気軽にできる運動や体操
■ 適度な水分の補給
■ ふくらはぎや太もものマッサージ
■ 弾性ソックスをはく

大事なのは、無理をせず体を動かそう。
自宅でも避難所でも、同じ姿勢で長時間過ごさないように気をつけることが大切!
運動や体操を行うときは、無理をしないように注意し、息を吐くことを意識してください。
休憩をとりながら、関節の痛みが悪化したり転倒しないよう注意して行いましょう。
さあ、エコノミークラス症候群を予防するための運動や体操です!
では、上半身から行いましょう。
@ 椅子に腰かけ、深呼吸から行いましょう。
大きく鼻から一息吸います。口からゆっくり、ため息をつくように『ハァ〜』と吐きましょう。
A 呼吸に合わせて両肩を動かします。 
鼻から吸いながら、両肩を持ち上げ、吐いて両肩をストンと下へ落とします。
B 首を右側に、ゆっくりと倒していきます。
気持ちいいと感じるところまで、首の横を伸ばしましょう。 持てる方は、右の手で頭を軽く持ち、首の横を伸ばしましょう。 痛い方は、無理をしないようにお願いします。
首をもとに戻したら、今度は反対側を行いましょう。 左の手で頭を支え、首をゆっくりと横側へ倒していきます。
C 両手を胸の前で組んで一息吸って、吐きながら両手は前に背中を丸め、おへそをのぞきましょう。
そのまま声を出して、1.2.3.4.5と5数えます。ゆっくりと顔を上げ、両手をほどきます。
D 両手を頭の後ろに、息を吸いながら胸をグーンと開いて、ひじを左右に大きく開いていきます。 吐いてリラックスです。
次は、下半身です。
@ 両手で右の膝をかかえます。(ひざが痛い方は無理をしないように)
そのまま足首をゆっくり5回、時計周りと反時計回りに回しましょう。ゆっくりと脚をおろします。
逆の脚も同様にひざをかかえて足首をゆっくりと回しましょう。
A つま先とかかとの運動です。
両足とも5回、つま先を持ち上げて下ろします。
次は、かかとを同じように5回持ち上げます。
B 腕を振りながら、その場脚踏みを声を出して 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10。
C 深呼吸です。 鼻から吸って、口から吐きましょう。
では、最後に ふくらはぎのリンパケアマッサージです。
    片ヒザを立てて床に座ります。
@ つま先〜足首のほうへ、足の甲を両手でナデナデさすります。
A 足の裏を両側から交互にサワサワさすります。
B スネの骨を下から上の向けてさすります。
C スネの側面に沿って、下から上に向けてさすります。
D アキレス腱からヒザの裏側にかけて、ふくらはぎをさすります。
(@〜Dは、手のひら全体が足に触れるかどうかという加減で左右の手を交互に動かすように5回ほど行います。)
E 片ヒザを立てた足とは反対側の手でアキレス腱をつまみ、かかとを軸につま先を5回上げ下げします。
F つま先を上げて足首をそらせたまま両手で足首を持ち、両手に少し力を加えて、ググーッとふくらはぎの下までキュッと絞りあげます。
G つま先を下ろして反らせた足首の力を抜き、ヒザに向けて両手を移動させます。
(両手の力を抜いて、ススーッと軽くなでます。)
    @〜Gを5回繰り返し、反対側の足も同様に行います。