肝腎かなめの腎臓とは?
腎臓は自然のデトックス装置
腎臓は体内の老廃物・毒素を排出する!
 ●ここがポイント!
 腎機能を保つには「肥満の解消」「減塩」「低たんぱく食」「禁煙」「運動不足解消」など生活習慣改善が必要です。
腎臓の働きが若くて健康な人の6割以下に低下するか、またはタンパク尿が出るといった異常が続くと、CKD(慢性腎臓病)になります。
自覚症状のほとんどない病気なので、まずは腎臓の働きとその検査方法を正しく知りましょう。
 1  腎臓は2つ  腎臓はそら豆のような形をした握りこぶしぐらいの臓器で、左右対称に2個あります。
1つの臓器には尿を作るネフロンが、約100万個あります。
 2  老廃物を出す臓器  腎機能が悪くなると尿が出にくくなり、老廃物や毒素が身体に蓄積されるため尿毒症になります。
腎機能がどれくらいあるかは血清クレアチニン値から計算するeGFRによってわかります。
 3  腎臓の血圧調整機能  腎臓は血圧を維持するホルモンを分泌しています。
血圧が高いときは塩分と水分の排出量を増やし、血圧が低くなると減らすことで血圧を調整しています。
 4  貧血の原因にも・・・  腎臓の働きが悪くなると、血液を作るために必要な造血ホルモン(エリスロポエチン)が出なくなり、貧血になります。
鉄分摂取だけではなかなかよくなりません。
 5  腎臓が悪くなるとむくむ  腎臓には体内の水分量を調節する働きもあり、腎機能が下がると「むくみ」を起こします。
特に、塩分を取りすぎると悪化します。
 6  骨がもろくなる  腎臓はカルシウムの吸収に必要な活性型ビタミンDを作っているので、腎臓の働きが悪くなると活性型ビタミンD濃度が低下し、骨が弱くなります。
 7  透析患者数は約29万人  腎臓の働きがほとんどなくなると、透析(血液透析や腹膜透析)が必要になります。
一般には1回に4時間程度、週に3回程度の通院治療を行います。
 *  CKDにならないために     1.減塩   2.禁煙   3.肥満解消
    に取り組みましょう!

*糖尿病の人は
 1.血圧管理 (130/80mmHg未満)
 2.血糖管理 (HbA1c7.0%未満)
 3.脂質管理 (LDLコレステロール120mg/dl未満)
    を目指しましょう!
  ★  「CKD」(慢性腎臓病) とは?
 腎臓の機能が慢性的に低下した状態をいいます。

重症化すると、腎臓や血管に負担がかかり、心筋梗塞や脳卒中等の病気を起こしやすくなります。
そのまま放っておくと、人工透析や腎移植が必要となる恐れがあります。
また、日本では成人の8人に1人が慢性腎臓病(CKD)とも言われています。
もともと腎炎が原因の場合もありますが、現在多いのは生活習慣病に伴うもので、高血圧や糖尿病や肥満がある方、タバコを吸う習慣のある人がなりやすいといわれています。
また、家族に慢性腎臓病の方がいる場合や、高齢者も注意が必要です。
高血圧や糖尿病が原因の場合は、腎臓の働きの低下が進みやすいといわれています。