骨粗鬆症は
生活習慣病の一つとされています
○ 骨粗鬆症とは          ○ 骨量を減らす危険因子
○ 寝たきりの主な原因      ○ 牛乳はカルシウムの優等生
○ 1日800mg取りたいカルシウム
○ カルシウムを多く含む食品
■ 骨粗鬆症とは ■
■ 骨量を減らす危険因子 ■

骨粗鬆症は骨の量(密度)が減り、きめ細かな骨の構造が壊れ手、些細なことでも骨折を起こしやすくなる病気です。

「鬆」は「まばら」を意味する字で、たとえば大根の繊維がまばらでスカスカになることを「鬆が入る」と言いますが、骨粗鬆症はまさしく骨に鬆が入る病気なのです

転ぶなど、些細なことで起こる骨折を「脆弱性骨折」とよんでいますが、骨粗鬆症になると、背骨、足の付け根、手首、腕の付け根などに脆弱性骨折が起きやすくなります。中でも、足の付け根(大腿骨)の骨折は寝たきりにつながりやすく、深刻な問題です。

皮膚が新陳代謝を繰り返すように、骨も絶えず壊されては作られ、新しく生まれ変わっています。
  これを「骨代謝」といい、
 古い骨が壊されることを「骨吸収」
 新しい骨が作られることを「骨形成」とよんでいます。

骨量の減少は、骨吸収と骨形成のバランスが崩れる(骨形成が骨吸収に追いつかなくなる)ことでおこります。

こうしたアンバランスを起こしやすい危険因子として、遺伝的要素、加齢、女性(閉経)、小柄でやせの体型などがあげられます。

生活習慣では、カルシウムの不足と運動不足が最も重要な危険因子です。

 喫煙、アルコールやコーヒーの飲み過ぎ
 加工食品や塩分のとりすぎなど
       ↓
  カルシウムの排泄を促したり
  腸管からのカルシウムの吸収を阻害したりする

● 寝たきりの主な原因 ● ●牛乳はカルシウム吸収の優等生●

牛乳・乳製品はカルシウムが豊富なだけでなく、その吸収率でも群を抜いています。

理由の一つは、カゼインホスホペプチド(CPP)。

牛乳蛋白のカゼインが消化される過程でできるペプチド(たんぱく質の分解物)で、カルシウムを抱き込むようにして小腸下部まで運び、カルシウムがリンなどと結合して排泄されるのを防ぎます。

牛乳の甘みのもとである乳糖も、カルシウムの吸収を助けます。
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 1日800mg取りたいカルシウム ■
カルシウムの1日所要量は女性の場合、
    9〜17歳で700mg、
   18歳以上で600mg

 とされていますが、
骨粗鬆症を防ぐには1日800mg

目標
にします。

●カルシウムの所要量
年齢 所要量
1〜5 500 500
6〜8 600 600
9〜11 700   
12〜14 900 700
15〜17 800  
18〜29 700 600
30〜 600
妊婦 +300
授乳婦 +500

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● カルシウムを多く含む食品 ●
  食品名 1回にとる目安量 そのカルシウム量
牛乳 普通牛乳 牛乳びん1本(200g) 220mg
乳製品 ヨーグルト(全脂無糖)
チーズ(プロセスチーズ)
スキムミルク(国産)
1個(100g)
1切れ(25g)
大さじ2杯半(20g)
120mg
158mg
220mg
野菜類 小松菜
春菊
1/4把(80g)
4〜5本(50g)
136mg
60mg
豆類 木綿豆腐
油揚げ
納豆
1/2丁(150g)
1枚(25g)
1/2パック(50g)
180mg
75mg
45mg
魚介類 わかさぎ
ししゃも(丸干し)
しらす干し(微乾燥品)
5〜6尾(80g)
4尾(100g)
大さじ2杯(10g)
360mg
330mg
21mg
海草類 わかめ(乾燥)
ひじき(乾燥)
1/2カップ(5g)
1/10カップ(5g)
39mg
70mg
種実類 ごま 小さじ1杯(5g) 60mg