食中毒予防
食中毒の原因は何?
食中毒を引き起こす主な原因は ➡ 「細菌」 と 「ウイルス」 です。

細菌は温度や湿度などの条件がそろうと食べ物の中で増殖し、その食べ物を食べることにより食中毒を引き起こします。
ウイルスは自ら増殖しませんが、食べ物を通じて体内に入り、体内で増殖し、食中毒を引き起こします。

細菌が原因となる食中毒は、夏場(6月~8月)に多い
  原因となる細菌の代表的なもの ➡ 腸管出血性大腸菌(O157、O111など)
                        カンピロバクター ・ サルモネラ菌  など
代表的なウイルスであるノロウイルスは、調理者から食品を介して感染する場合が多い。
  他に、二枚貝に潜んでいることもあります。
  特に冬は、ノロウイルスによる食中毒が毎年多く発生しています。

・この他毒キノコやフグなどの「自然毒」、殺菌剤などの「化学物質」なども食中毒の原因となっています。 
食中毒を引き起こす細菌・ウイルス 
 腸管出血性大腸菌(O157・O111) サルモネラ属菌 
 【主な感染源】 牛肉、水、食品を介して

病原性大腸菌の一種で、赤痢菌なみの強い感染力と毒性を持ち、少量の菌でも食中毒を引き起こします。
肉を生で食べたり、加熱不十分な肉を食べたりすることで発症します。  
 【主な感染源】 鶏卵、鶏肉、豚肉など

豚や鶏、猫や犬などの腸の中に入る菌で、卵とその加工品、食肉(特に内臓類)の生食、スッポンなどが原因となっています。
調理時の二次感染にも注意が必要です。
カンピロバクター   ノロウイルス
 【主な感染源】 食肉(特に鶏のたたき、鶏刺し、
              鶏レバーなどの生食)

鶏、豚、牛の腸内にいる菌で解体時に食肉に付着し、それが加熱不十分などによって体内に入ることで起こります。
肉を処理した調理器具を介しても感染します。
 【主な感染源】 二枚貝、手や調理器具を介して

二枚貝に蓄積されたウイルスが生食や人の手を介して体内に入り、腸内で繁殖して起こります。
感染者のふん便や吐ぶつなどからの二次感染にも注意が必要です。
 食中毒を防ぐ6つのポイント 

  家庭での食中毒予防は、食品を購入してから、調理して食べるまでの過程で、どのように
  細菌や、ウイルスを 「つけない」・「増やさない」・「やっつける」 を実践していくかにあります。
  ここでは、「買い物」、「家庭での保存」、「下準備」、「調理」、「食事」、「残った食品」の
  6つのポイントで具体的な方法を紹介します。
 ❶ 買い物
・消費期限を確認する。
・肉や魚などの生鮮食品や冷凍食品は最後に買う。
・肉や魚などは汁が他の食品につかないようにいように分けてビニール袋に入れる。
・寄り道をしないで、すぐに帰る。
 ❷ 家庭での保存
・冷蔵や冷凍の必要な食品は持ち帰ったら、すぐに冷蔵庫や冷凍庫に保存する。
・肉や魚は汁が漏れないように包んで保存する。
・肉、魚、卵などを取り扱うときは、取り扱う前と後に必ず手を洗う。
・冷蔵庫は10℃以下、冷凍庫は-15℃以下に保つ。
・冷蔵庫や冷凍庫に詰めすぎない。  (入れるのは7割程度に)
 ❸ 下準備
・野菜などの食材を流水できれいに洗う。  (カット野菜もよく洗う)
・肉や魚などの汁が、果物やサラダなど生で食べるものや調理の済んだものにかからないようにする。
・肉や魚、卵を触ったら手を洗う。
・包丁やまな板は肉用、魚用、野菜用と別々にそろえて使い分けると安全。
・冷凍食品の解凍は冷蔵庫や電子レンジを利用し、自然解凍はさける。
・冷凍食品は使う分だけ解凍し、冷凍や解凍を繰り返さない。 
・使用後のふきん、タオルは熱湯で煮沸した後しっかり乾燥させる。
・使用後の調理器具は洗った後、熱湯をかけて殺菌する。  (特に肉や魚を切ったまな板や包丁)
  台所用殺菌剤の使用も効果的。
 ❹ 調理
・調理の前に手を洗う。
・肉や魚は十分に加熱する。
 ❺ 食事
・食事の前に手を洗う。
・清潔な食器を使う。
・作った料理は長時間室温に放置しない。
 ❻ 残った食品
・残った食品を扱う前にも手を洗う。
・清潔な容器に保存する。
・温めなおす時も十分に加熱する。
・時間が経ち過ぎたり、ちょっとでもあやしいと思ったものは思い切って捨てる。
 食中毒かな と思ったら 

市販の下痢止めなどの薬をむやみに使用しないようにし、早めに医師の診断を受けましょう。